ライチョウという鳥がいます。
国の特別天然記念物に指定されており、絶滅危惧種でもあります。
日本に生息する個体数は推定で2000羽程度とされ、出会うこと自体が難しい野鳥です。
今回は、そのライチョウに会うため、立山黒部アルペンルートを訪れました。
【ライチョウについて】
ライチョウはキジ目キジ科ライチョウ属に分類される鳥です。
意外かもしれませんが、キジの仲間にあたります。
2007年の日本鳥学会誌では、日本のライチョウについて概ね次のように紹介されています。
・日本のライチョウは本州中部の高山帯にのみ生息し他の地域のライチョウとは完全に隔離された世界の最南端に分布する亜種である
・日本ではライチョウの繁殖地には必ずハイマツが見られるのが特徴で営巣場所・隠れ場・さらには餌としても利用されている
※引用元の詳細はこちらです。
丸々とした体つきが特徴で、一目見ただけでも印象に残る鳥です。

【ライチョウに会うための条件】
一般にライチョウは、早朝や夕方に活動が活発になるとされ、加えて天候が悪い方が見つけやすいとも言われています。
早朝の場合は日の出から3時間ほどが目安です。
夕方に観察する場合は下山手段の関係から、宿泊が前提になります。
いずれにせよ、事前準備と行動力、そして運が必要になります。
【立山黒部アルペンルートの概要】
富山県と長野県を結ぶ観光ルートとして、立山黒部アルペンルートがあります。
構造が少し複雑なため、公式サイトの図を使用させていただきます。

富山側からは立山駅を起点に室堂を経由して黒部ダム、長野側の扇沢駅へ至ります。
今回は長野側・扇沢駅から室堂までの往復ルート(右側)を利用しました。
【前日まで】
2026年5月4日のアルペンルートを予約しました。
GW期間中で、雪の大谷の時期ということもあり、非常に混雑していました。
実際には、計画を立て始めた時点では予約が取れず、別の行き先を検討していました。
しかし前日、雨予報の影響もあってか空きが出ており、即断で予約しました。
始発の6時30分の便を押さえられたことは、ライチョウに会うための第一条件でした。
【~室堂まで】
今回取れたチケットは扇沢駅発のルートになります。
準備等は問題ありませんが、扇沢駅に始発までの時間についている必要があります。
しかもGW、事故や渋滞も良くあります。
大雨の中、夜通し走り、扇沢駅の無料駐車場には午前5時ごろつきました。
無料駐車場は8割、9割ぐらい埋まっている感じでしょうか。
車を止められないことが一番怖かったため無難に早めにでてよかったです。
始発はまだでしたが一度駅の様子を確認しました。
トイレやチケットの改札を確認したりしました。

※改札
始発の時間になり、多くの乗り物を乗り換えどんどん上に登ります。
電気バス⇒徒歩(黒部ダム)⇒ケーブルカー⇒ロープウェイ⇒電気バス
気を付けないといけないことは、それぞれの乗り物の乗車可能人数が異なることです。
そのためロープウェイなどではケーブルカーで登ってきた人を2分割にして前後便にわけていました。
ライチョウに会うには少しでも早く室堂にいかなければなりません。
5月4日の日の出時刻は立山町で04:53となっており、ライチョウの活動時間が3時間だとすると8時前になります。
幸い当日はGWのため、臨時便をたくさん出していましたが、それでも室堂についたのは7時半ごろになります。
【ライチョウとの出会い】
室堂ではほとんど雲に覆われている感じです。
とにかく視界が悪く遠くが見えません。
幸い長野側からは最初に登ってきたため、他の人よりも先にガンガン進みます。
前日にはみくりが池周辺でライチョウの目撃情報があったため、みくりが池を目指して進みます。

※みくりが池
その時は急にきました。
ライチョウがいました!
みくりが池へ向かう道の上です。
人間に慣れているのか、他の人が近づいてもほとんど警戒していない様子です。
ときどき「ベー」と鳴いています。

※雲の中で現れたライチョウ
雲はときどき一瞬だけ無くなり、クリアな視界になります。
しかし15秒もすればまた雲に覆われた世界へと戻ります。
ライチョウはおなかがすいているのか人目を気にせずガツガツたべていました。

※ライチョウの食事
そこからはぐるっとみくりが池を周ると多くのライチョウに出会うことができました。
最終的に10羽程度と会えたと思います。
室堂周辺では300羽とのことなので、かなり会えたのではないでしょうか。
【ライチョウを観察する】
①ライチョウの身体
ライチョウは見ての通り、顔が小さく身体が大きいです。
人間で言えば何頭身あるのでしょうか?モデル体型です。
風が強いエリアに住んでいますが、ライチョウも風に煽られてコケる姿を何度も見ました。
フカフカで断熱性の高そうな羽に覆われていますが、その分表面積が大きく風の影響を受けるようです。
足は毛で覆われており、保温や滑り止めの効果があるようです。

※ライチョウの足毛
②ライチョウ空を飛ぶ
ライチョウは地面をトボトボと歩いています。
一見すると飛べない鳥のように見えますが、飛べます。
風が強いため、風上には飛べなさそうですが
風下には上手いこと風にのって飛んでいきます。
風にのった時の速さは目測でカワラバト程度の速さに感じました。

※空飛ぶライチョウ
③オスとメス
ちょうどGWは夏に向けて羽が生え変わる時期でしょうか。
白から色づき始めているように思います。
冬はオスメスともに白色です。
オスは眉に大きな肉冠があり、夏は黒色の背中になります。

※ライチョウのオス
メスは夏の黒色と黄土色はまだら模様の背中になります。

※ライチョウのメス
丁度、つがいができる時期なためオス同士が争っていたり
ペアで行動していたりしました。

※ライチョウのつがい(手前:メス、奥:オス)
④ハイマツ
冒頭のライチョウの説明でもありましたが、ハイマツが大切なようです。
見ているだけでもハイマツの枝をツンツンし、小さな実のようなものをかじっていました。
また風にあおられるため、ハイマツを風除けにしながら移動していました。

※ハイマツ
【まとめ】
GWにライチョウに会いに行きました。
運による面が大きいですが、いけるチャンスを活かせて無事ライチョウに会うことができました。
ライチョウは可愛くて行ってよかったです。
次回はその他の立山黒部アルペンルートについて紹介します。
-カメビギ
